【文字起こし】化学史#03 ギリシアの哲学者の「原子論」

 著者: 小佐田

説明

18世紀、ジョン・ドルトンが原子論を提唱しました。ですが、それよりも2000年以上前にギリシアでは「万物のアルケーはアトムである」と語った男がいたのです。今回はそんなデモクリトスなどに代表される古代ギリシアの原子論について見ていきます。(小佐田)

文字起こし

位置内容
0.0おさまさん、原子と元素の違いって説明できますか?
7.6原子と元素の違い?
10.1原子っていうのは、文詞を構成してる一個ずつのことだよね
17.3で、元素っていうのは、私は今頭の中完全にメンデレーフになってますけど、あの水平リベっていうあの表に書かれてるやつってことですよね
27.1あれ、それって一緒じゃないんですか?
29.7厳密にはこの2つ、特に歴史的には大きく分けられてきたっていう経緯があるんですね
37.0今回、原子論についてお話しするんですが、それに対応する元素論っていうのは
43.6前回お話ししたアリストテレスの主張してきた、4元素とかいうものに単を発してる主張なんですよ
51.8一方で、原子論っていうのは
54.3元素論が物体の質、つまりその性質についての議論をしていたのに対して
61.2物体の量についての議論をしてるんだっていうような指摘をされたりします
67.3ざっくり言ってしまえば、さっき文詞を構成しているっていうようなことを言ってもらったんですが
72.4それと同じように、物質がそれ以上分割できない粒子から構成されているんだっていうのが原子論の主張の立場です
80.8ここで一つ問い合わせたいんですけど
84.0原子論、受け入れられてますか?っていう
87.9え?
90.0受け入れられているか?
92.0どういう観点から?
93.8いやだって冷静に考えておかしいじゃないですか
96.5我々がただのつぶつぶの塊だっていうことに本当に納得できてますか?っていう
102.6あー確かになんか教科書で書いてあって
106.2何度もその内容をこう聞いてきて
109.5そういうもんだなって中はね納得させているところはありますよね
115.6実際にそれが見えるわけでもないだろうし、この肉眼だけでね
120.5我々は原子を見たことがないし、感じたこともないんですけど
125.6ただ教育っていう結果で原子論っていうものを素朴に信じている、受け入れてるっていう側面があると思うんですね
133.5今回原子論の辿ってきた歴史についてバーっといろいろお話ししようと思うんですが
138.8原子論っていう主張をその単純に分割できない粒子から構成されているんだっていう以上の多くのことを実は語っている
147.9そんな主張でもあるんですね
151.4というわけで今回はそんな原子論の世界の話をしていけたらなぁというふうに思います
156.4よろしくお願いします
163.6改めまして火水中毒者警告の竹澤です
166.4同じく大沢です
168.8というわけでちょっと前回からだいぶ時間が空いてしまったんですが
173.0そうですね
174.5前回がアリストテレスたちの主張した原子論の話をバーっとしてきたんですね
180.8それに対して今回は原子論、その小さい粒の話っていうのをしていこうと思います
187.2なるほど
188.6この原子論、最初に断っておきたいんですが
191.6原子論、結果的に古代ギリシャではあまり受け入れられず
195.2立地的にアリストテレスの原子論に到達されてきたっていう歴史があります
200.5そのため原子論、提唱者である人物たちっていうのの存在自体がかなり怪しい状態になっていまして
207.4よく原子論の論者として代表されるデモクリトスでさえその著作に目録のみが残っているのみで
213.4そのほとんどは算一してしまっているっていう状況なんですね
219.6そんな原子論、ネットのところから語っていきたいと思うのですが
223.9原子論の提唱者、レウキッポスという人物がまず初めにいたというふうに考えられています
231.6非常に曖昧な語り口になってしまっているのはこのレウキッポスという人物
236.4著作が残っていないばかりか本当に存在していたのかっていう部分も結構微妙なところにある人物なんですね
245.0一応分かっている範囲ではパルメリですっていう人物に学び
249.3ゼノンからにも影響を受けたということそしてデモクリトスという人物を弟子にとり
254.7そういった主張を行ったっていうのがレウキッポスについて分かっていることです
259.5ゼノンはストア派のゼノンですか?
261.5そうですねゼノンのパロドックスなんかで有名だと思うんですが
264.7そのストア派のゼノンっていうところの影響を組んでいる人物ではあるっぽいんですね
269.7それぐらい分かんないってことなんですね
272.6レウキッポス一応トラキアの沿岸にあったアブデラっていう付近の地域の出身であるということは分かっているようでして
280.0唯一残っている断片では
282.3いたずらに落ちることは何もなくすべては理由と必然によって落ちる
287.6という謎めいた一文が残っている程度になっていると言われています
294.4このレウキッポスのこの謎めいた一文
297.6結果的にこの一文が原子論という理論全体を貫いていく思想になるということが
303.2今回お話ししていきたいなというふうに思っていきます
308.0さてそんなレウキッポスの弟子
310.6デモクリドスという人物が活躍したのは紀元前460年頃から370年頃だというふうに言われています
318.7生まれはミレトスの方でその後バビロンエジプトアテネ等を旅した後
323.6アブデラに落ち着きレウキッポスに支持したというのがデモクリドスのおおよその反省のようです
331.0非常にマディラシーですがデモクリドス
333.7いわゆるソクラテス以前の哲学者という区分に入れられている人物になります
340.4マディラシーと言ったのは
342.1ソクラテスが大体紀元前470年頃から399年頃の人物ですので
347.8デモクリドスとソクラテス一応同時代の人間にはなるんですね
351.710歳差ぐらいしかないんですね
353.9大体ほとんど同じ時代に活躍していたっていうのは確かなようで
358.1ソクラテス以前というふうに分類してしまうのはちょっと日本語的におかしい部分もあるんですが
362.8これどちらかというと学問的な分類という側面が強いようですので
367.6そういった意味でソクラテス以前というふうな分類をされています
372.6デモクリドス先ほど申し上げたとおり著作っていうのが目録が残るのみでその完全なものっていうのは残っていません
380.6ただ様々な影響力があったっていうのは確かなようで
384.4例えばアリストテレスの刑事学上の中ではデモクリドスの主張について言及している部分っていうのが見られたりしますし
391.3後々の時代の中でデモクリドスがこういうことを言っていたっていうような調査が他の人の書籍から出てくるっていうのが
397.3たびたび散見されるたくえの人物なのです
401.9デモクリドスの主張
403.6これがいわゆる原子論の骨紙になっていくのですが
407.2万物は空虚の空間の中を運動するアトムという分割不可能な微粒子からなっている
413.8というのがデモクリドスの主張の概要でした
417.1まあこれがいわゆるアトム原子っていうものの所出に近いというふうに言われているんですが
422.7ちょっとこの辺も割と曖昧だったりします
426.3まあ何がともあれデモクリドスは万物の根源っていうものを分割不能な原子アトムっていうものにおき
433.7それの形状だったり向きだったり入れず配置っていうものが物体ごとの違いを生じさせているんだ
440.0っていうような証拠だったんですね
444.0このデモクリドスの原子論
446.0記録しされなかった理由っていうのがいくつかあるんですが
449.1一つ目はこの空虚という部分にあります
453.5というのも
454.6アリスタテレスを中心とした当時の自然学の主流では
458.4真空嫌悪説
460.0自然は真空を嫌うっていうのが一般論だったんですね
465.8アリスタテレスがなぜ自然は真空を嫌うのかっていうふうに結論に至ったのかっていう部分
471.4これなんかちょっといくつか論拠があるようなんですが
473.9一つはアリスタテレス自身も主張していた四元素説によるものです
479.2四元素説
480.5物体を構成する四つの元素
482.8それぞれが固有の場所が宇宙の中にあるっていう主張を内包しています
488.6このあたりは現代の我々から見て理解がし難い部分でもあるんですが
494.1アリスタテレスは土が落下するのは
496.9土という元素が地球に向かって落下する性質を持っているからだみたいな主張を行ったんですね
505.1逆に火であれば火っていうものは空に昇っていく性質があり
509.8空の方にその固有の場所があるんだっていうようなことを考えたんですよ
515.0固有の場所
516.7ってことは火を司っている根源的なものがどっかにあってそれに向かうっていう感じなんですね
524.2そんな感じのイメージですね
528.0この時に空虚な空間、何もない空間っていうものがあると
532.1その方向性っていうものが決定できなくなり
534.9従って真空は存在しないっていうような論章を踏んでるんですが
539.0このあたりは正直言ってあんまり理解しづらい部分なのかなというふうに思っています
544.8中立がダメっていうような感じなんですかね
549.1もう一つのアリストテレスの例えの方が現代から見たときに割と理解しやすいのかなと思っていて
555.5それは物体の運動をどう考えるのかっていう部分の議論です
561.1デモクリドスたちは、むしろ物体が運動するためには空虚な空間がなければ
566.8物体が前に進んでいくことはできないんだっていうような主張を行ったんですが
571.0逆にアリストテレスは
573.2空気中の物体の運動、例えば
578.0垂直に物を投げてそれが落ちてくるような運動を想定してほしいのですが
583.0その際にボールが空に向かって投げられたときに
587.2水の中を進む魚のようにボールは押しのてた空気によって推進しているんだっていうふうにアリストテレスは考えたんですね
596.7このアナロジーは割と理解しやすい部分かなというふうに思うんですが
600.7よって空虚がなくても運動自体は可能であり、真空は存在しないんだっていうのがアリストテレスの主張だったようです
610.4この真空の部分っていうのも後々色々議論になっていく部分ではあるんですが
615.5もう一つ、決定的にデモクリドスが支持されなかった理由っていうものがあります
621.2それは原子炉っていうものを魂の領域にまで拡張したっていうことが一つ大きな原因です
631.0科学者の話をしているはずでだいぶスピリチュアルな領域に踏み込んできてしまっているんですが
637.4実はこの当時、割と魂の実態は何かっていう議論に対する答えの一つとして
643.8それは息であるっていうふうな考え方が主流だったようです
648.0息、呼吸ですね
651.1文献によっては熱い呼吸っていうふうに限定して書かれたりするようなものも見かけたんですが
657.2まあそれは割かし納得性のある部分かなと思います
661.0生きている人間と死んでいる人間を分けているものは何かっていう問い方に対してそれは呼吸だっていうのは
667.7まあ確かにっていう気もする
671.2デモクリドスは魂は呼吸であり
674.5そして呼吸、その息の実態は空気であり
678.2空気は原子で構成されている
680.7よって魂は原子からなるっていうふうに考えたんですね
686.4お気づきになられているかもしれないんですが、このデモクリドスの主張
692.0明確に唯物論への扉を一つ開いています
697.2唯物論、つまり世界が物質によって成り立っており
702.1いわゆる精神だとか魂だとか、あるいは神っていったようなものを否定する
707.7そういった学問というふうに考えてもいいのかなと思うんですが
711.9デモクリドスはこの唯物論がゆえにアリス・オテレスたちの
716.4主張していた議論っていうものと、いまいち神山図
720.3結果的に忘れ去られていったっていう側面があるようです
724.0そうかそうか、この時代は
725.7物質とその物質以外のものっていうのが明確に分けられてたっていう時代なんですね
731.6まあなんかその
733.3なんていうの、精霊的なもの、精霊ってことは正しいかどうかわかんないけどその
738.3物質じゃない存在っていうものに
740.7規定される部分っていうのがいくらかあったっていうふうに考えられてたってことですよね
744.6それがデモクリドスはこの
747.1物質の方に重きを置いているので退出したってことですかね
751.1えっとですね、このあたりはかなり難しい部分にもなるんですが
755.4このデモクリドスとアリス・オテレスを比較して、なぜアリス・オテレスが生き残ったのかっていう部分
762.7これは正直言ってキリスト教の影響を抜きにして語ることはできないのかなと思っています
769.1アリス・オテレスの主張した世界観っていうものは
772.4ある種目的論的な側面っていうものがあったんですね
777.1目的論?
779.1土が地面に落ちるのは地面に向かうという性質っていうふうに言ったんですが
784.8その部分を目的というふうにも言い換えることができて
790.0えっとですね
793.1論文の言葉を借りればデモクリドスたちの主張したこの唯物論っていうものが
797.6ある種質量主義者という面があって
800.8それに対してアリス・オテレスたちの主張っていうのは
804.1敬相主義というふうにも呼ばれたんですね
807.0そしてこの敬相主義っていうもの
809.8キリスト教との親和性が非常に高いっていう側面があったっていうのは否定できないようです
816.0なるほど
817.0まあちょっとこの辺の話はかなり厄介な話になるので
819.6またいつか踏み込んだお話をしたいなぁと思っているのですが
823.4ともかく劣質的な結果だけ見ればデモクリドスの著作っていうものは三一し
829.7そして世からは忘れ去られていくこととなりました
834.4ちなみにこのデモクリドスの著作が忘れ去られていく過程
837.3いくつか伝説めいた話というものが残っていまして
840.7最も有名なものは
842.7あのプラトンがデモクリドスの著作を集められるだけ集めて全て焼いたっていうような話が残っています
849.9ほー
852.0プラトン ソクラテスの弟子にあたる人物で
854.8アリストテレスに繋がっていくような人物でもあるんですが
858.4そのプラトンが本を焼いた
861.2それが結果としてデモクリドスが我々に伝わっていない理由の一つなのかもしれない
866.0というような話があったりするんですね
872.3さてここから少し時間軸を大きく飛ばして
875.9ヘレニズム紀の原子炉についての話を少し足してください
879.7はいというのもこのデモクリドスの打ち立てた原子炉が現代へと伝わってくる上では
885.7ヘレニズム紀のエピクロス派という人たちがとても重要な役割を果たしているからです
892.0エピクロス派まあ名の通りエピクロスという人物が打ち立てた画伯派になるのですが
898.8最初に出たレオキッポスもデモクリドスもそしてこのエピクロスも
903.6著作っていうものは残念ながら現代にまで伝わっていません
906.4残念
907.9この古代ギリシャの原子炉っていうものを今日に伝える上で非常に重要な役割を果たしたのが
914.0エピクロスを主とした
915.7ルクテイス、ルクレテイスという人物です
920.4ルクレテイス
921.6だいたい紀元前99年から54年頃
924.9つまり京和世ロマ紀のユリウスカエサルなんかと被っている時期に活躍した人物になるようなのですが
931.0彼が紀元前70年頃に書いた
934.1物の本質についてという長い長い史の中で原子炉についてこと細かに内容が述べられています
943.5この
944.5ルクレテイスの史上を少し丁寧に追っていきたいのですが
948.0大きく分けて大体3つの史上が内部でなされています
953.2一つ目は無から有は生じないということ
957.3原子という存在は不生不滅であり
960.4いかなる物質も無に変えることなく原子へと還元される
965.0これはルクレテイスが出た自然というものが持っている第一の原理でした
970.8そして二つ目が空虚の論章
973.9いかなる機密だと思われている
976.1いかなる緊密だと思われている材料でも
978.6それらを構成している物質は素なんだというふうに彼は主張します
982.7万物は物質と空虚によって成り立っているんだというのが彼の主張です
990.8そして三つ目が原子
993.5物の本章には強固にして高級的に構成されるような部品があるはずだ
999.0それが原子なんだっていうのがルクレテイスの原子の定義でした
1005.2ルクレテイスはこの物の本章についてという本の中で原子説を徹底的に切り解け
1012.4物体は原子の結合運動順序配列形状によって決定されているんだというような主張を行いました
1022.6実はデモクリトスの時点では運動という概念はなかったのですが
1027.6運動という概念の付与がエピクロスあるいはルクレテイスによるオリジナリティになっています
1033.9結果的に後の時代から見たときこの
1036.7足された運動という要素が原子論が成立する上で非常に重要な役割を果たすことになりました
1044.6ルクレテイス原子論による世界の解釈についていくつか詩の中で述べていまして
1050.1例えば
1051.2ガラスが光を通し
1053.7水を通さないそれは光の原子が水よりも小さいからだっていうような主張を行っています
1063.3また同じ文脈の中で
1067.1ワインまあ武道士とオリーブアブラを比較してオリーブアブラの方が粘土が高いのは原子の大きさが違う
1074.3からだっていうような主張も行っているんですね
1077.6オリーブアブラは大きな原子で構成されているか
1080.9もしくは引っかかりを持ったような形の原子で構成されているから
1085.2武道士よりも粘土が粘性があるんだっていうようなことを言ってるんですね
1090.7ああじゃあ
1092.0この時代の原子っていうのはすべてが球体のように考えられていたわけじゃなくて
1098.6細かい色々な形があるから
1101.4例えば粘土が違うやつは原子同士で引っかかる部分が存在するとか
1107.7そういう感じで考えられたってことですか
1109.7そうですね原子っていうものに形や形状があるんだっていうのは
1114.6実はデモクリトスあたりに単を発する主張ではあるんですが
1118.5それの組み合わせによっていろんなものが構成されているんだっていうのが
1122.0この当時主張されていた原子論になります
1126.8この辺の原子の形
1128.8現代の我々は分子の形というふうに呼んでいるんですが
1132.3それによって世界のとくいろんな物理的な挙動を説明しようっていうルクレテウスの試み
1137.8これは現代の馬蹄学にかなり通じる部分があるのかなというふうに思います
1142.0うんうんうん
1144.3またこのルクレテウス物の本性
1147.6物との本性っていう著作の中で
1150.6真意、神の意志、もしくは目的といったものにはっきりとノーを突き捨てているんですね
1158.5著作から引用するんですが
1161.0原子が秩序だった配列を取るのは
1163.6それぞれが先を見通して意識的に自己の位置を占めたからではない
1169.0原子は数が多く、かつあらゆる具合に変化を受け
1173.0無限の彼方から打撃を受けて運動を起こし、現在の配列にたどり着いたんだ
1180.0ルクレテウスはこういうことを主張しているんですよ
1182.9じゃあアリストテレスのその天に向かうとか地に向かうっていうそういう
1187.2目的みたいなものは原子にはないっていうふうに言ったってことなんですね
1191.2そうですね
1193.1これはデモクリトスが到達していた優衣物論っていうものをより成果させたもの
1197.1というふうにも読めるのかなと思うんですが
1200.0結果的にこの鋭さっていうのがキリスト教世界の中で
1203.7中世世界の中で原子論が仕続けられていた一因にもつながっていったっていうのが実情のようです
1210.1なるほど
1213.1結果的に原子論、こういった流れの中で中世の間、ヨーロッパ世界では長い長い眠りにつくこととなっていきました
1221.6ルクレテウスのものの本性について、これが再発見されるまでは実に1400年以上の時間が必要だったのです
1230.4というのが非常にざっくり
1233.1ざっくりのさらった古代記者から
1236.0ヘレニズム紀の原子論、中世に至るまでの原子論というものの流れになります
1241.1今回も難しいですね
1243.1だいぶ難しい話になってしまったなって印象があるんですが
1248.3デモクリトスの空虚がないと
1253.0運動ができない、アリストテレスがボールが押し抜けた空気によって推進している
1259.2っていうふうにやってて空虚がなくても運動が可能になるという話だったと思うんだけど
1263.7デモクリトスは空虚が必要ってことなんですか
1267.9原子が空虚の中しか運動できないって思うんですか
1271.2単純に世界が原子で構成されているって考えたときに
1278.2必ずそれが
1281.1デモクリトス、機科学者でもあったので原子に初めから形っていうものを想定しているんですが
1288.2形が完璧に充填できることはないっていう発想には気づいていたはずなんですね
1292.6空間を完璧な球体で埋めることは不可能ですよね
1296.8隙間ができちゃうってことですよね
1298.8その部分って真空ですよね
1301.7真空っていうのは
1303.7我々が考える真空とはだいぶ意味が違うってことですよね
1307.7中に何もない原子っていうものが入ってない空間
1311.8それが全ての空間に入っている
1314.3それが全ての空間に入っている
1316.3それが全ての空間に入っている
1318.4中に何もない原子っていうものが入ってない空間
1322.4っていうのがこの意味での真空ってことなんですね
1326.4そうですね
1327.6今日の我々が考える真空っていうのもそれに近い部分はあるので
1331.6それはそうか
1335.6逆にアリストテレスの方はその間は何らかの元素で埋めているってことなんですか
1343.6何らかの物質で埋まっているっていうふうに
1347.8そもそもまず我々が原子論的世界観の中で生きているので
1351.8原子論ではない世界っていうのを想像するのがまず難しいんですが
1355.8そうですね
1357.0アリストテレスはそうは考えなかったようなんですね
1363.0この辺りはその4元素説
1365.0もしくはエーテルも合わせた5元素っていうものが
1367.0今日から見た時に
1369.0ちょっとなかなか理解が直感的ではない位置にもなっているのかなと思うんですが
1375.0どうしても我々漠然とその4元素っていうふうに言われると
1379.0それぞれに対応した原子を想定してしまう屈指があるので
1383.0そうですね
1387.0原子論を排除して原素論を理解するっていうのは
1391.0実は今日の我々から見て案外難しいことなのかなって思っています
1395.0そうかもしれないですね
1397.0世界は何でできているのか?
1399.0世界の最小単位は何か?
1401.0ギリシアの哲学者たちが世界について無双に吹けり
1405.0健々合々の議論を繰り広げている中
1407.0バテガクその実践は銀銅鈴鉛といった鉱石の精錬
1413.0そして夜金術や金材区といった実量にありました
1417.0子から弟子へ
1419.0親から子へと技術という形で継承されていったその技は
1423.0やがて金と銀を人類的に生成するという大きな野望を持つようになります
1429.0高貴なる技
1431.0後の時代にそうとも呼ばれることになった錬金術
1435.0その方がはこの時代すでに存在していたのです
1441.0というわけで次回は偽デモクリトスと錬金術の話をしようかなというふうに思います
1447.0偽デモクリトスと錬金術の話をしようかなというふうに思います
1451.0偽デモクリトスの話忘れてたわ
1453.0偽者がいたんですね
1455.0そうですね
1456.0その辺の錬金術っていうものがなんでこんなに複雑で分かりづらくなってしまっているのかっていうのがこの辺に根っこがあるんですが
1464.0そんな話を次回できたらなというふうに思います
1467.0楽しみにしてます
1469.0というわけで今回も終わりましょうか
1471.0はい
1472.0お疲れさまでした
1474.0お疲れさまでしたありがとうございました
1476.0ありがとうございました