【文字起こし】時空を超えるガラスの話【ガラスの技術史】

 著者: 小佐田

説明

小佐田です。ガラスは案外人類が黎明期のころに手にした材料でした。黒曜石から始まり、ローマンガラスに、そして今もなお古代の製法は継承されています。ガラスは腐らず、土の中から掘り起こされた中には10,000kmの旅の記憶が刻まれているものもあるのでした。

文字起こし

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位置内容
0.0おさあさん、はい。
3.0技術が先か、科学が先かっていう問題があるんですけど。
8.0ええ。
10.0技術と科学、どこで分けるのかって意外と難しくないですか?
15.5確かにそうですね。
17.5要はその、技術の発展には科学が必要だと思うし、
22.5科学が発達するのも、技術による石槌みたいなものが作られてからだと思うし、
30.0卵が先か鶏が先かみたいな、そんな話ですよね。
33.5そうですよね。
34.5現代文明に生きている我々の感覚だと、
37.5科学があって技術があるみたいな前提が漠然とあると思うんですけど、
42.5実はこの前提が成立したのって、19世紀も後半になってからとかなんですよね。
48.5結構最近のことなんですね。
50.5それまでの間、科学と技術っていうのは、近しい領域にありながら、
55.5ほとんど別個の発展をとけていくっていうような人生は歩んできてるんですよ。
60.5あ、別々なんだ。
61.5というわけで、ちょっと今回から、技術師だったり、技術っていう部分に少し着目しながら、
68.5科学・技術っていうものが確立されるまでの道筋っていうのを、
72.5ちょっと長い時間をかけて追ってこうかなと思ってるんですが。
76.5はい。
78.5今回のテーマは、材料です。
81.5材料?
82.5材料の中でも、おそらく人類が文明の霊名器に手にした、
87.5最古の材料のうちの一つであるガラスについて扱おうかなと思います。
92.5なるほど。よろしくお願いします。
94.5よろしくお願いします。
102.5改めまして、活動中毒者計画の竹澤です。
104.5同じく、大沢です。
106.5さて、ガラス。ガラスと簡単には言ってみたものなんですが、
111.5果たしてガラスって何なのかってパッと言われて答えられますか?
115.5ガラスか、なんか、普通にわかんないですね。
120.5使ってはいるけど、なんか、それがなんか、鉄とかだったらイメージしやすいけど、
125.5ガラスって、なんか、どうやってできてるのかとか、どういうふうに加工されてるのかって、
130.5全くイメージつかないですよね。
131.5うん。
132.5まあ、なんか、おそらく一般的なガラス。
134.5例えば、ガラス製のグラス。
136.5飲み物を飲むためのコップなんかをイメージすると思うんですけど、
140.5透明で硬くて、でも、衝撃に弱くて落としたりすると割れてしまう。
145.5うんうん。
146.5冷静に、こいつって一体何なんだっていう話になりますよね。
150.5そうですね。
152.5ちょっと、岩並みの理科学辞典っていう本があるので、これを引いてみたいんですが、
158.5第5番の定義ですと、
160.5一般的にガラス状態にある物質を言うが、普通は計算円ガラスを指す。
164.5アイメ上甲分子にあって、アイメ形成体となる酸化係素のアイメ上甲素の中に、
169.5アイメ収縮イオンといわれるアルカリ金属、ナトリウム、カリウム、リチウムや、
172.5アルカリドリウム金属、カリウム、マグネシウム、バナシウムなどを部分的に含んで、安定的な構想をとる。
176.5結晶化ガラスを除いて規則性はアイメのごとく狭い領域にしか及んでいない。
180.5はぁ、疲れた。
182.5パーッと聞かされても何のこっちゃっていう感じがすると思うんですが、
186.5ガラスの明確な定義って意外と難しいんですね。
190.5そうですね。
191.5というのも、このガラスの定義の中にも、一番最初にガラス状態っていう言葉が含まれていると思うんですが、
199.5本当だ。
200.5一般的に私たちがガラスって呼んでるものでも、ほとんど見た目が同じでも、
205.5科学的には違うものっていうのが結構いたりするんですね。
209.5ガラスっていうものをおそらく現代において定義するなら、
213.5一般的な定義はアモルファスのバルクっていうこの辺に落ち着くと思います。
218.5アモルファスのバルク。
220.5アモルファスって何すか。
222.5少し補足が必要だと思うんですが、一般的な物質。
228.5例えば水を想像してほしいんですが、水は温度を下げていくと固まって氷っていう個体を取りますよね。
236.5逆に温度を上げていくと、今度は気体になって水蒸気になりますよね。
242.5これがいわゆる高校とか中学の業界書に出てくる物質の3体ってやつなんですが、
248.5ガラスはここに含まれない物体になります。
251.5そうなんですね。
253.5っていうのもガラスを作っているその秘書室、アモルファスっていう形状、
260.5これは何なのかっていうと、ガラスを液体にしてそれを冷却していく過程で、
266.5氷のように、氷の結晶のように、秩序だった結晶構造っていうものを作らずに固まってしまう。
274.5そういった特性を示すのがガラスっていうものなんですね。
278.5少しややこしいのでもう少し情報補足がいるかなと思うんですが、
284.5逆接的に言うと、ガラス以外の物質は温度を下げていくと結晶っていう構造を一般的にとります。
293.5結晶って何なのかっていうと、エネルギー的にもう絶対に決まった形を作るっていうのが決まってるんですね。
302.5少し水だとわかりづらいので、宝石の結晶みたいなものをイメージしてもらうとわかりやすいんですが、
311.5中でもいわゆるカッティングされたものではなくて、例えばウンモって言われる。
317.5ちょっと覚えてるかわからないんですけど、そんな物質とかを想像してもらうと、
321.5あれは自然界の中で必ず六角形の綺麗な形を自発的に作るんですよね。
330.5それは結晶の形っていうのが、あらかじめあの形が最もエネルギーが低いように、そういう仕組みになっているので、
337.5時間が経つとやがてあの形に修練していくみたいな性質があるんですよ。
342.5仕様の結晶とかが四角形になるみたいな、その結晶ですよね。
347.5仕様の結晶、NHCLであれば四角形になりますし、中学高校とかの理科で出てくるものというと、
355.5名番なんかで言うと、初面正体、四型みたいな形状の立体な構造を作ったりするんですよね。
363.5そういった形で、一般的な物質は結晶っていう形を取ることが決まってるんですが、
369.5ガラスはその結晶、つまり秩序だった形っていうのを作ることができずに、そういうのが固まってしまっているんですね。
376.5なので、これはちょっとかなり小みりった話になるんですが、
380.5最近の定理によっては、ガラスを過冷却液体であるってみなすという説もあります。
386.5これもまた過冷却って言葉に少し説明が必要かなと思うんですが、
392.5よく水って0度で凍るっていうじゃないですか。
396.5ただ、実際の実験系、例えば水を冷蔵庫の中みたいな環境に入れて温度を落としていくと、
403.5-4度ぐらいまでは液体のままの状態を保つんですね。
407.5その状態で外部からの刺激が加えられたり、あそこにゴミが一つ落ちたりすると、
413.5それを結晶角にして一気に氷の成長が始まるっていう現象が起こります。
418.5その優天以下の状態にある液体のことを過冷却液体っていうふうに呼ぶんですが、
424.5ガラスも工事ではこれに該当するんだっていう説があったりします。
431.5なので、ガラスも確かにすごく長い目で見ると、
435.5流動性を示してる物質だっていう主張もあったりするんですね。
439.5-分子同士が少しずつ入れ替わってるってことですよね。
444.5-ただ、ガラスの流動性っていうのは、数百年とか数千年とかいう単位で、
449.5数ナノメートルとか数マイクロメートル動くかどうかっていうスケールなので、
454.5私たちの文明、私たちの人生っていう視点で言えば、
457.5ほとんど個体だって言ってもいいのかもしれないんですが、
460.5とにかくガラスっていうのは、意外と定期だったりっていう部分が、
464.5なんというか掴みどころのない物質だったりします。
468.5さて、そんなガラス、そのガラスと人類の最初の出会いはどこだったのかという話をすると、
475.5一般的に言われている、おそらく人類が最初に手にしたガラスというのは、
480.5おそらく黒曜石だろうと言われています。
482.5-あ、黒曜石ってガラスなんですね。
484.5-そうですね。黒曜石。
486.5-へぇー。
487.5-素製自体は二酸化系素、SIO2にAL2O3、二酸化アルミニウムが、
494.5組み合わさったものが主素製になっているような物質なんですが、
497.5自然界の中で火山の爆発等で出てきたマグマが急速に冷却されていることで、
502.5結晶構造を取ることができず、アウロファソウを形成して作られるというような意思なんですね。
508.5-うーん。
510.5-おそらく人類が最初に手にしたガラス材料っていうのは、
513.5こういった自然に出てきた黒曜石を叩き割って、
517.5その鋭い面を刃物やナイフとして使っていたっていうのが最初だというふうに言われています。
523.5-人類がガラスの製造を最初に始めたのは?という問いになると、
527.5これもまたかなり歴史が古く、今からおよそ5000年前頃だというふうに言われています。
533.5-へぇー。
535.5-紀元前3000年頃の西アジア、この地に栄えたメソポタミアだったり、
540.5エジプト文明っていうものがその発祥だと言われているんですね。
544.5-この時代のガラス、基本的には色付きで不透明であって、
549.5宝石の模造品だったり、五腐だったり、あるいはビーズのような宝石品という用途がメインだったようです。
556.5このメソポタミアが先かエジプトが先かっていうのは、現代でも結構説が分かれるところでして、
562.5メソポタミアの付近の学者に行けばメソポタミアが先だと主張するし、
566.5エジプトの学者に行けばエジプトが先だと主張するっていうような話が残っています。
570.5-なるほど。
572.5-現代のガラスの製造っていうのは、かなり高温の炉によって原料をドロドロに溶かすっていうような工程をとるんですが、
578.5ただ、この次第、まだ人類の文明が生まれてまもない時期に、
582.51500度を超えるような高温炉の確保っていうのは難しかったと考えられています。
587.5-ガラスってさっきアモルファスって言ってたじゃないですか。
592.5溶かしていけば液体にはなるんですよね。
595.5-溶かしていくと液体にはなります。
598.5現代のガラスは原料だったり、もしくは一般的なものだと、
602.5元々あるガラスを粉砕したようなカレットっていうふうに呼んだりするんですけど、
607.5それを高温の炉の中で一回液体にしてしまって、
611.5それを冷却することで作るっていうような手法が一般的ですね。
615.5-なるほど。
617.5-古代の世界において、一度にそのカレットを溶かすような1500度の炉を作るっていうのは難しかったので、
623.5基本的には3ステップぐらいで作られていたというふうに考えられています。
628.5まず、シリカの砂。
630.5-シリカを多く含んだような砂とアルカリ。
633.5-ここでいうアルカリっていうのはNAを含んでいるような物質のやつので、
638.5-植物の灰なんかがメインに使われていたって考えられているんですが、
642.5-これを750度ぐらいまで上げて、過渉というステップを行います。
648.5-それを冷却後粉砕して、フリットと呼ばれる原料をまずは作るんですね。
654.5-続いて、このフリットを1000度Cぐらいまで温度を上げて溶かして、
659.5-原ガラスと呼ばれるものを作ります。
661.5-これをさらに溶かし、着色剤となる金属などを少し加えて、
665.5-最終製品に成形するっていうようなステップを踏んで、
668.5-製造が行われていたというふうに考えられています。
671.5-このガラスの作成、特に2番目の1000度C程度の温度の必要な工程で、
676.5-大量の木材を燃料として消費するんですね。
679.5-そのため、古代文言におけるガラス産業の成立っていうのは、
684.5-かなり豊富な木材資源っていうものが必須だったんですね。
688.5-ほぉー。
690.5-この傾向自体は、この古代文明以降もずっと続いてきまして、
694.5-人類が新しいエネルギー源を手にするまでの間、
697.5-基本的にガラス産業っていうのは、森林地帯の近くで行うということになります。
703.5-そんな古代文明におけるガラス製造なんですが、
706.5-その最初の自術的な発展、自術的ブレイクスルーっていうのは、
709.5-コアガラスと呼ばれる技法でした。
712.5-この技法の確立で、人類はガラス製の容器というものが手にすることができるようになったのです。
719.5-コアガラス技法。どんな手法なのかっていうと、
722.5-簡単に言うと、金属の棒にまず薔薇を巻き付けて、
726.5-さらに、泥状の粘土を塗って、芯となる物質を作ります。
731.5-その芯にガラスを浸す、もしくは柔らかくしたガラスを巻き付けるなどして、
736.5-ガラスを周りで覆ってやり、
739.5-さらに、そのガラスの最表面をもう一度熱して滑らかにした後、
744.5-物を冷却し、ゆっくり芯を抜き取ると、
747.5-中身が空洞になったガラスが出来上がるっていうような算段です。
751.5なるほど。そうすると容器が出来上がるってことですね。
755.5-そうですね。このコアガラス手法の確立によって、
758.5-今までただの法食品に過ぎなかったガラスっていうのに、
761.5-飲み物を保持するだったり、物を保管するっていう明確な用途が生まれたんですね。
766.5このコアガラス容器の製造っていうのは、
769.5-その後実に1500年間にわたって行われ続けたと言われています。
773.5-その後、紀元前1200年頃、
776.5-オリエント地域が暗黒時代に入ると、
778.5-ガラスの製造技術というのは一度大きく交代しました。
782.5-実実、この時代、紀元前1200年から750年頃の遺跡からは、
787.5-大きなガラスというものがほとんど見つかっていません。
790.5-ただ、完全な伝承の途絶があったという訳ではあさそうで、
794.5-以前に作られていたような小さなビーズのようなものは、
797.5-生産を続けられていたということが広告的に分かっています。
800.5-エジプトの地だったりっていうところに、
802.5-再びガラス製造が戻ってくるのは、
804.5-アレクサンドリア、アレキサンダー代用と、
806.5-その都の時代にまでわたねばなりませんでした。
809.5-エジプトで再び作られるようになったガラス製品というものは、
813.5-議議者やイタリアといったヨーロッパの地へと輸出がされていきます。
817.5-さて、ガラス製造における第二のブレイクスルーは、
820.5-吹きガラスという技術の確立でした。
823.5-このガラス吹きの技術、
825.5-だいたい期限前50年頃にシリアの辺りで発明された技術になるんですが、
830.5-実業化がなされたのは、それから100年後、
833.5-期限50年頃のローマだったと言われています。
837.5-この吹きガラスという手法、かなり革新的な手法でして、
841.5-いわゆる現代でも行われている風鈴作りのような、
844.5-伝統的なガラス作りっていうのは、
846.5-ほとんどこの技術がそのまま使われています。
849.5-そうか、なんかどっかで見たことあるなと思ったら、
852.5-風鈴の作り方なんですね。
853.5-そうですね。
854.5-あの、中空の鉄の沢みたいなものの反対側にガラスを巻き付けて、
860.5-反対側から息を吹き込むことによって、中身を膨らますっていうのが、
864.5-吹きガラス手法の概要になるんですが、
867.5-なんかどっかしらで、テレビのちょっとした季節の一コマコーナーみたいなのを、
872.5-見たことはあるかなと思います。
874.5-実際に広告的に発見されたガラス線の中で、
877.5-期限前40年頃に作成されたガラスが、
880.5-このガラス機によって作られていたっていうことが分かっています。
885.5-ですので、このガラス機の事実、
887.5-事実っていうのは2000年近く生き残っている事実になるんですね。
892.5-このローマにおけるガラス製造っていうものは、
894.5-かなり大規模な好評価が行われていたようです。
898.5-実際、この時代の遺跡からは、
900.5-窓ガラスの存在でさえ見つかっていると言われています。
904.5-有名なところですと、ポンペイ遺跡。
906.5-ここに見つかった浴場の最高窓。
909.5-ここには板ガラスが使われていたっていうことが分かっています。
913.5-この板ガラスの製造方法は、
915.5-溶けたガラスを砂型に流し込むような、
917.5-砂型中造って呼ばれるような手法だったと言われています。
921.5-また、このローマで生産されたガラス。
923.5-公平品としてシルクロードを伝って、
926.5-アシアの地域にも広がっていたようです。
929.5-実際、日本でも京都の長岡郷あたりの遺跡から、
932.5-1から4世紀頃に製造された、
935.5-定世ローマ時代のガラス玉が出土した、
937.5-というようなニュースも流れています。
940.5-これは熱いですね。
943.5-日本文化、特に古典時代の日本と、
948.5-ヨーロッパのつながりというのは、
950.5-イメージとしてくっつきづらいところがあるんですが、
953.5-ガラスのような無機物は、
955.5-とにかく長い年月を生き残りやすいんですね。
960.5-シルクロードを伝ってきたようなものが、
962.5-今日まで結構残っていたりするということが分かっています。
967.5-ガラス玉というものの性質として、
969.5-一つ面白いのが、
971.5-案外、成分というものに独自性が出るんですね。
976.5-というのも、基本的な素性として、
978.5-SiO2がメインであることに変わりはないんですが、
982.5-その他に混ざっているアルカリの原料だったり、
985.5-もしくは微量の金属だったりというものの配合から、
988.5-大体どの時代のどこで作られていたガラスだということの動定ができるんですよね。
995.5-ですので、この遺跡から出土したものについても、
998.5-その時代に作られた、日本で作られたものではなく、
1001.5-ローマで作られていたものだというような動定がなされています。
1005.5-また、ローマのガラス、ローマンガラスの中で非常に有名なものとして、
1009.5-3から4世紀頃に作られた、
1011.5-ケージカップと呼ばれる工程品があります。
1014.5-これは現在でもほとんど完璧な形で現存しているものが数点存在していまして、
1020.5-有名なところですと、大英博物館に所蔵されている、
1023.5-リクルゴスの聖杯なんていうものがあったりします。
1028.5-このガラス、非常に特徴的な工程品でして、
1031.5-内部に微量の金属イオン、
1034.5-AGだったりAUK、銀だったり金系のコロイドの粒子が存在しているんですが、
1039.5-それによって、見る角度によって色が変わるっていう不思議な特性を示すガラスなんですね。
1047.5-この角度によって色が変わるっていう仕組み。
1050.5-現在では、構造色とか構造発色っていう名前で、
1054.5-最近になって研究に着手されたジャンルでありまして、
1058.5-最近に入手になったところだと、車に塗る塗料で色が付いてないのに、
1063.5-車に塗ると青く綺麗に発色する塗料なんていうものが知られていたりするんですが、
1069.5-これって、テクノロジーとしては、ナノスケールの製品は必要になったりするかなり高級なものなんですね。
1077.5-実際、このリクルゴスの製範は、角度によって緑だったり赤だったりっていう風に色が違って見えるそうなんですが、
1085.5-実体として、この技術、現代においても製品はかなり困難です。
1090.5-ですので、おそらく偶然の産物に近いものだったんじゃないかなと、現代では考えられています。
1097.5-なので、そんなローマのガラス単行についても、やがてローマ自体の水体とともに、
1103.5-そのガラス製造の中心地というのが、ペルシャの方へと移っていきます。
1108.5-ペルシャ店のガラス製造というものは、ローマシリアからのガラス職人に保護することがきっかけとなりました。
1115.5-特に3から6世紀頃、ササン町で作られたガラスというのは、
1121.5-ファセットカットと呼ばれる加工法で作られた美しい装飾が特徴的です。
1127.5-このカット、現代でも宝石研磨で使われている技術と同じになるんですが、
1132.5-回転するホイールに硬い研磨材をつけて、そこにガラスを押し当てながら加工するというような研磨方法です。
1139.5-有名なところとして、ハンキュー型のお盤みたいなところの側面に、
1144.5-ハニカム形状の鉢の巣のような模様をきれいに描くというような、
1148.5-ハセットカットのガラスというのが出土しています。
1152.5-これらのガラスは、シルクロードを通じて日本にも伝来していたようで、
1156.5-小草院のホーモスコにペルシャ由来のガラスというものが収められていたりもするんですね。
1161.5-これについては、時期によっては、全国の博物館で見れたりもするので、
1167.5-もしチャンスがあったらぜひ見てみたい、そんな一品ですね。
1170.5-やっぱりガラスは腐敗しないから、そのままの形で残るじゃないですか。
1176.5-そういうのがいろんなところで出てくると、
1180.5-やっぱり人の生き気があったりとか、物の生き気があったり、
1185.5-しっかり古代からそういうのがあったんだなという裏付けになって面白いなと思いました。
1191.5-そうですね。ガラスに限らず、陶器だったりもそうなんですけど、
1196.5-無器物って、やっぱり非常に長くその形を残せるという特徴があるんですね。
1202.5-私たちの文明って、今やプラスチックが周りのほとんどを占めていますけど、
1207.5-存外、我々の文明が滅びた後も、こういったガラス在庫の製品なんていうものは、
1212.5-遺跡として残ってったりもするのかな、なんてことを調べながら思いました。
1217.5-ちなみに、ローマが滅びた後の、西ヨーロッパとかは、このガラス制度とかはどうなったんですか?
1225.5-この西ヨーロッパのガラス製造っていうものも、ものとしてはいくつか残ってるんですが、
1230.5-明確にローマ時代よりも品質が落ちたってことが分かっています。
1234.5-じゃあ、元時代が経てペルシャの方で発達したやつが、西ヨーロッパだったりとか、
1241.5-イスラム県にどんどん入っていくっていう感じですか?
1244.5-そうですね。このイスラムっていう地域時代、ガラス産業が今でも非常に強いんですが、
1250.5-イスラム地域でガラス産業っていうものは温められていき、それがやがてまたルネス産好きなどに逆流入していくっていうような現象が起こったりもするんですね。
1260.5-このガラス産業っていうもの、あるいはこのガラスの製造っていうものは、先ほど森林が重要だってことも言いましたけど、
1269.5-とにかく高温が必要だっていうこともあって、森林を食いつく産業なんですね。
1275.5-なるほど。
1276.5-なので、一定の期間が過ぎると、その土地の森林が枯れてしまって、工場の場所を動かさねばいけなくなったり、
1283.5-もしくはその地域自体のガラス産業が過効傾向になってしまったりっていうような現象がよくよく歴史上でも起きてるんですよね。
1290.5-ガラスの工業家だったり、製造っていうもの、そこにはまたいろんな話があったり、
1296.5-そもそもその技術家っていうものはいろんなハードルが存在してるんですが、その話はそのうちしようかなと思います。
1304.5-はい、楽しみにしてます。
1307.5-人類史と共にあった材料、ガラス。
1311.5-その歴史には、人類と技術という大きなテーマをバックにした長い長いドラマが存在しています。
1318.5-ローマで基本的な技術が確立されたガラス製造は、その後様々な文明と様々な形で引き継がれていき、それぞれの地で独自の発展を遂げていきました。
1329.5-透明で美しく、そして衛生的なガラス容器は文明の発展にはなくてはならないものでしたが、
1335.5-ガラスという材料が巡ってきた歴史を辿ると、そこには様々な技術史上のドラマ、そして技術上のハードルというものを会話見ることができます。
1345.5-が、その話はまたいつかどこかでできればなぁというふうに思っています。
1349.5-ということで、あれですか?
1351.5-こっからは、技術史のコーナーになるっていう感じですか?
1355.5-ちょっと考え中なんですが、せっかくなので、こんな感じで、いろんなトピックについてちょこちょこ話すっていう回を数回やろうかなというふうに思っています。
1364.5-いいっすね。何だろう、詳細なことについてガッと掘り込んでやるのもいいけど、たまには長くね、詳しいを見られると、それはそれで面白いと思うので。
1375.5-そんな感じでやっていけたらなという気持ちです。
1379.5-というわけで今回も終わりましょうか。
1381.5-はい、ありがとうございました。
1382.5-ありがとうございました。
1385.5-お疲れ様でした。