【文字起こし】17世紀科学革命に至るまで

 著者: 小佐田

説明

今までコペルニクスからニュートンに至るまで、17世紀科学革命についてみてきましたが、今回はそれに至るまでの科学史について紐解いていきます。(小佐田)

文字起こし

位置内容
0.0おさあさん はい
2.6科学の教科書って 歴史順に綴られてないんですけど知ってました
8.7あそうなんですか なんかあのいろんな名前とか出てくるけどそれって結構バラバラな時期に活躍した人物なんですか
17.3なんかまあ言われてみれば当たり前のことと言えば当たり前なんですけど いわゆる高校とかの科学の教科書って教えやすい順に物事が並べ替えてあるんで
27.9必ずしもその順番ってその発見の順番ではなかったりするんですよね あそうなんですね
35.1なんか人類史ってたまに発展的な内容の方が先に発見されていて基礎的な内容の方が後から見つかったっていう例がちょこちょこあって
45.7例えば僕が結構知ってびっくりしたところだと絶対温度っていう概念があるんですよ これあの高校とかで温度は過電値が-273度でみたいな話を習って
57.9たかもしれないんですけど これケルビンっていう単位で論知られていてケルビン教ウィリアムトムソンっていう人が見つけたんですね
68.1この人実は19世紀の人物で超最近の人なんですね それまではどうやってやってたんですかそれまではいわゆるセルシウス温度
78.4セッシドシーっていう概念で温度に過電値があるなんて誰も考えてなかったんですよ なるほどなるほど水が凍る温度を0度沸騰する温度を100度にして他はあの青天井だったり無制限に
93.1広がってるって考えられてたってことなんですね そうなんですよねこのビリアムトムソンっていう人他にも色々発展的な発見もしてるんですが
101.7科学の労火所ってこのケルビン教の絶対温度の発見っていう話を一番最初にやって その後にその熱力学っていう学問を一個ずつ積み上げていくみたいな書き方をするんですよね
113.4なのでなんとなく科学の徒としては漠然とケルビンってすげー昔に見つかってた概念だ みたいな気がしてたんですけど調べてみると案外19世紀の人物で
124.7さらにこのケルビン教 後年
128.4放射性元素の発見で有名なキュリー夫妻の経済的支援なんかをやってたりするんですね
135.3なので絶対温度の発見時期と放射性元素の発見時期っていうのがそんなにずれてないっていうのも個人的には超衝撃的事実だったんですよね
145.1面白いですね このなんかイメージを裏切られる感覚っていうのが科学とが科学士っていう学問をやる時の素朴な魅力なのかなーっていう
154.7ふうに最近思うんですよ なるほどねー
157.7前回までのところでコペルニクスから始まってニュートンに至るまでの科学史の話っていうのをずーっとしてきたじゃないですか
165.6ここで一度それ以前のコペルニクス以前の科学の歴史あるいはその天文学の歴史っていうところについて今回はちょっと簡単に
175.2振り返りたいなーっていうふうに思っています よろしくお願いしますよろしくお願いします
184.7改めまして活動中特赦計画の武沢です 同じくおさざです
190.2さて今回はちょっと天文学史あるいは科学史の根っこの方の部分を少し触りたいなぁと思ってるんですが
198.3ちょっとこの話をするにあたって一つ先に断っておかなければならないことがあって というのもちょっと私あの正直ラテン語とかが読めるわけでもないですし
208.8特にギリシャとかローマとかその辺の歴史について詳しいわけでもないのでその辺について語るときはかなりふわっとした話になってしまうんですが
217.6そこは許してほしいなーっていうことを先に断っておきたいです はいまあそうですねあの一一般人の話なので
226.2そうですねこの辺かなり難しいというかあの本当はいろいろ面白い話があるんですけど 正直私がまだ追いかけきれてないっていう側面があるので
236.4さてまあそんな話はさておき天文学の歴史という部分に立ち返っていきたいんですが はたして天文学っていう学問がいつ始まったのかっていう話
247.5これの定義っていうのはかなり難しくなってしまうんですね というのもおそらく人類が天文学っていうものを始めた歴史はアフリカ大陸のどこかでほとんど猿だった私たちの祖先が日本が主で立った
263.7その瞬間に他ならないからだっていうような言い方があるんです なるほどなるほど空を見上げるようになって初めててかその見上げるようになった瞬間に初めてその星ってものを意識したってこと
276.1なんですね まあもちろんそれ以前もあの私たちの視界には常に星空は映っていたはずでそれを意識していたとは思うんですが
284.4両手を自由にして日本の足で立って首の稼働域号を大きく真上までの部前まで眺められるようになった時に 初めてその満天の星空に対する不思議っていう感覚が私たちの間に芽生えたと思うんですね
300.3実際人類最古の芸術とも呼ばれているラスコー洞窟の壁画にも星座らしき痕跡っていうものは残っているようで
309.0我々が文明として文字を持つよりもずっと前から星空もしくはその天体っていうものに対する不思議興味っていうものは人類に共通してあったようなんですね
321.5この 古代時代古代時代における人類と天文学ここにもいろんなその遺構みたいなものが残されていて
330.3有名なところだと例えばストーンヘンジみたいなものであってもあれも何らかの天文学的な意味があって作られたんじゃないかなんていうような考察がよくされてますよね
340.9そうですね 実際古代文明のバビロニア文明とかでも星座に関する年度版なんていうものが残っているようで
349.2その時期からある程度我々は天文学あるいは先制術っていうものに興味は持っていたようなんですね
356.8ですがおおよそ今にしかたられるような天体の運動についての考察を行ってそれを体系的にまとめるっていう行為を始めたのは
365.9ギリシアの賢人たちだったようです 中でもプラトンの弟子にしてアレキサンダー大王の家庭教師としても有名な
374.5アリステレスの功績っていうものは本当に膨大です アリステレス生涯以下以下著作の数が500を超えるとも言われているのですが
384.3現代に伝わっているのはおおよそその3分の1程度とも言われています 彼が著作の中で言及している分野っていうのは論理学刑事上学倫理学政治学そして自然科学に至るまで
397.5よくアリステレスを指して漫画の素すべての学問の素なんていうふうに言ったりする人もいますが決して 誇張ではないっていうレベルなんですね
407.3そうですね アリステレスの著作天体論っていう本の中で
413.3アリステレスは彼の考える宇宙論について語っています アリステレスまあこの著作に関わらずいろいろ重要な言及があるのですが
422.8中でも高生の天文学者に与えた影響というところで大きい主張は世界を月の上と下で別の原理が働いているとして 割れたっていう点にあります
435.0アリステレスは月より下の世界月下界は火空気土水の4元素から構成されているんだという4元素説を主張したんですね
446.2さらに月より上天上界にはエーテルという第5の元素が満ちていて別の原理が働いているんだというふうに主張を行いました
457.9まあこの感覚私たちのある種素朴な感覚としてもそれほどずれていないというかむしろ我々の生きている地球と星空にある星々との間に同じ原理が働いているというのは
471.3科学の達成なくしてなかなか至れない考え方なのかなと思うんですが 彼の主張したこの天上界と月下界っていう2つの世界の割て方またその主張っていうのがいわゆる天道説っていう説のベースとなっていくことになるんですね
487.5はいですよねこのニュートンの時にこれが初めて同じ原理で働いているって考えられたってことですよねそれまでずっとこのアリストテレス的な月の上と下で別々の原理が働いてるって思われてたってことですよね
502.4そうですねまああの実際にそのそれが同じ原理が働いているんだって主張した人自体は他にもいたようなんですがそれを決定的な証拠で覆したのがニュートンだったっていうのは間違いないようです
515.8なるほど実ニュートンの前時代に活躍したガリレオなんかは地上での力学について相当詳しく取り組んでいるんですがそれを個人自分でも興味のあった天文学に応用しようという発想には至ってなかったようなんですね
531.6さてそんなアリストテレスの主張した天文学それを引き継ぎ 自力者天文学を実質的に完成させたのはフトレマイオスという人物です
542.3正式にはクラウディオスフトレマイオスとも 彼が活躍したのは紀元83年から168年頃1世紀から2世紀ぐらいの頃の人物になります
554.0彼の著作であるアルバデスとという本はその後1000年以上にわたって天文学のベースとなっていくことになりました
562.3ローマと地下のエジプトですかそうですねあの主にアレクサンドリアで活躍したというふうに言われてるんですがその時代の人物になります
571.9さてこのプトレマイオスの主張した天体モデル このモデルっていうのはもちろんコペルニクスやガリレオまだニュートンの活躍を考える上で非常に重要なものになるので
582.5少しちょっと頑張って説明してみたいのですが 先に言っておくとややこしいです
589.7プトレマイオスモデルではまず地中から少し離れた場所私たちから見て少し上空の位置に エカントと呼ばれる点を作ります
599.3このエカントという点がすべての天体運動の基準になっているとプトレマイオスは考えました
607.3太陽はエカントを中心とした10円従う円と書いて10円で読むんですがこれに沿って円運動を描きます 惑星も同様にこのエカントを中心とした10円の上を走るのですが惑星はさらにその10円の上を
624.6中10円と呼ばれる別の円を一緒に描きながら運動するという性質を示す これがプトレマイオスモデルの主張なんですね
635.1なぜこんなにもややこしい話をするのかというとこうでもしないと惑星というものを説明できなかったからっていうのが理由になります
646.5惑星 日本語では惑わす星とも書きますが惑星は通常の天体と異なり地球から見た際に逆光運動と呼ばれる挙動を見せるんですね
658.6これは一般的な空に輝く例えばオリオン座のような星っていうのが季節とともに少しずつ順当に動いていくのに
667.1対して惑星は時より昨日を見た位置よりも少し戻った位置の方向に動くというような挙動を見せたりするんです
676.7これは現代の科学的な視点では惑星が私たちよりかなり私たちにかなり近い位置にあるっていうこと また太陽系を中心とした太陽を中心とした回転運動をしているからっていうのが理由になるんですが
690.5地球を中心としたいわゆる天道節のモデルで説明しようとするとフトルマイオスのこのエカントもしくは終点園10円といったような様々な補正が必要になってしまったんですね
704.0これエカントってなんかどっか 重上に点を打ってそれを中心に太陽が回ってる
712.3そうですねでその 終点園はその太陽の軌道ってこと?
720.3太陽とはまた別の軌道なんですね これ非常に難しいんですが惑星がまず10円っていう
730.0要はエカントを中心とした円の周りを回っています
734.0ただその惑星の運動っていうのは正確にはその10円の円周上を中心とした終点園っていう別の円の中を運動してるっていうイメージですね
747.3じゃあ円があってその円のどっか1個取ってそれを中心としたまた違う円が描かれてるってことか
755.9まああのこの辺はもし余裕があればググっていただいた方が正直済みた方が早いんですけど
762.4なるほどなるほど確かにこれをね文章で説明するのは大変だと思うけど
768.6なるほどねでもそうですよね惑星の運動が転動説をベースに考えていった時に例外ってなるのはまあ少し考えれば今今我々が考えればわかる
781.7まあでも実際このプトルマイオスのエカントのモデルっていうのは非常によくできた禁止でして
788.5ほとんど正直言っていわゆる軸動説のモデルとほとんど価値としては同じだって数学的には一緒だっていうレベルまで到達してるんですね
800.9地球を中心にしてないだけでだいぶ禁止はするのかなとは思いました
806.8要は座標軸の中心をどこに取るかという問題というふうにとなることもできるのでそう捉えた時にかなり筋のいい禁止であるっていうことは間違いないようです
816.7ただ一方でそれでもこのモデルと観測結果の一致っていうものは見られなかったっていうのが実情のようです
825.8なるほど結果として高生の天文学者たちは観測結果からこのモデルをこのモデルに数学的な補正を入れてそのズレを修正するという仕事に多大な労力を割かれることになります
839.7さてこのプトレマイオスモデルの成立これによってギリシア天文学っていうものはある種人断落を見せるのですがその後ローマ帝国の滅亡とともに古典時代が終わると
851.5ヨーロッパが中世に入る動乱の中でギリシアの哲学者たちの著作っていうのは散逸してしまっていくことになりました
859.7しかしながらその著作の一部はイスラム世界へと持ち込まれそこで現地の言葉に翻訳され生き残っていくことになります
868.2ヨーロッパが中世を迎えていた時代科学の中心地となったのはバグダットでした
873.8特に8世紀頃から栄えたアッパース町の時代はアラブ科学が黄金球を迎えたとも言われておりこの時代
881.5今では名前もほとんど伝わっていないんですが多くの科学者たちが活躍したと言われています
888.1はいですよねこれ全部 バグダットってモンゴル帝国にバーって滅ぼされちゃってるから残ってないんですよねそうですねすごい悲しいな
897.7ヨーロッパ世界が再びギリシャの遺産と出会ったのは12世紀頃だと言われています
904.6発端となったのはスペインの国境付近 ピレネー山脈のふもとにあった修道院なんかが始まりだったとも言われているのですが
912.9このあたりの地域でイスラム世界とキリスト教世界の接触点だったっていう地域的な特性もあって
919.7イスラム世界に保存されていたギリシャの哲学者の哲学者たちの著作が再びヨーロッパに
926.5ヨーロ現地の言葉に翻訳されて広がっていくっていうムーブメントが起きたんですね
932.5この運動は翻訳レッサンスとも今日では呼ばれているんですが この期間に重要なギリシャの哲学者たちの著作がラテン語に翻訳されてヨーロッパ中に広がっていくこととなりました
946.9この古典との再びの出会いそれがやがて1300年頃からルネッサンスつまり文化復興運動っていうものを引き起こしヨーロッパ世界を検引していくことになります
962.5というわけで非常にさっくり言うとルネッサンスまでの科学の歴史っていうのはこんな感じになるのかなと思います
971.5一回これイスラム世界に保存されてるっていうのがすごいですよね
975.9そうですねそのイスラム世界このイスラムのイスラム文化圏の中で特にアリストテレスの著作をどう解釈するかっていう部分でいろんな人たちが活躍して
987.3その影響っていうのがルネッサンスのヨーロッパにも如実に現れてたりもするんですが
992.6ちょっとその辺が正直かなり文献的に難しい部分にはなるので追い切れていないっていうところになります
1001.7この翻訳ルネッサンスそこから生じたムーブメントの中で後の時代に大きな影響を与えるもう一つ重要なトピックがあって
1009.4それがスコラ学と呼ばれるジャンルの成立です
1013.5正確にはスコラ学、ジャンルと言っていいのかは微妙なところなんですが
1020.4聖書だったりもしくはアリステレスの著作だったりそういったテディストを精密に読んでそれを批判し理解するっていう
1028.5ある種人文学の走りみたいなことがこの時代に起こってるんですね
1034.0このスコラ学の中でいろいろな自然科学的な考察っていうのも行われていくことになるんですが
1041.0ルネッサンス期、特に17世紀科学革命の動乱の中っていうのは
1045.7このスコラ学に対する反発っていうのが一つ大きな旗印になってたっていう側面があるんですよ
1052.0そうですねデカルトもスコラ学を書物を捨てようなんて言ってるぐらいですからね
1058.1デカルトの書を捨てようっていうのは非常に有名ですけどあの辺はある種書っていうものに非常に重きを置いたスコラ学っていうものへの反発なんだっていうことを前提に捉えておかないと
1070.0なんだか話がおかしなことになっちゃうのかなぁと思いますね
1073.3そうですね
1077.01543年5月24日
1080.8とこにくしい今まさに臨中の時を迎えようとしている老人のもとへある原稿が届けられました
1088.3天体の改天について
1090.6葬名打たれた原稿は老人の死後に出版されその70年後に金書目録入りを果たすまで多くの人に読まれる書物となっていくことになります
1101.9老人の名はニコラウス・コペルニクス
1105.3彼の記した天体の改天についてという本はそれまで信じられていた宇宙間を文字通りひっくり返すものでした
1114.417世紀科学革命
1116.7後の時代にそう呼ばれることになるこの100年間はこの老人とその著作によって始まったのです
1124.9はい
1126.2長々と17世紀科学革命コペルニクスに始まってニュートンに至るまでの話をしてきたんですが
1132.7このあたりで一旦その話は区切りをつけようかなと思っています
1136.9そうですね
1138.1コペルニクス気になった人はカットイン注独者通信の第1話を見ていただけるといいのかなと思います
1145.2はい
1145.8ちょっと次何の話とするのかっていうのはまだ未定な部分もあるんで
1150.7結構いろんな案ありますけどね
1152.8結構いろんな案ありますけど
1154.7我々のこの漢字だと大体1エピソードを撮るのに1冊ぐらい本を読まなきゃいけないので
1160.9投稿頻度はあんまり上げられないかなと思いますけど我々がんばるので
1166.3そうですね今のペースだと1トピック半年っていうペースですね
1171.6そうですねそうかもう半年やってんのか
1175.3そのうちまたお会いできればと思います
1177.5そうですね
1178.5はいというわけで今回も終わりましょうか
1181.2ありがとうございました
1182.1ありがとうございました