【文字起こし】インターネットサーファーの三段腹を揉みしだく、活字中毒者計画
著者: 小佐田
説明
「かつては私はインタネットサーファーを自称して恥じない類の人間だった。余暇はひたすらにインターネットに文字と好奇心を満たしてくれる情報を求めさまよい、雑多に積まれたその情報を丸のみにして生活していたのだ。
だがしかし、インターネットの進化は何時しか我々に波乗りを求めなくなった。SNSは毎日ほとんど味のしない文字を我々の口へとせっせと運び込み、強い感情を煽る文字は人々を小さな泡の中への分断していった。かつてインターネットサーファーとして好奇心の海を冒険した活字中毒者たちは、今や丘の上で次から次へと運び込まれる文字を無感情に咀嚼し続けている。
そのブクブクと太った三段腹を揉みしだき、再び好奇心と情報の海へと漕ぎ出すために。あるいは波乗りというどこまで行っても自己満足の行いを再び味わうために。
これは、そんな思いで集った活字中毒者達が大海原に帰す一つのラジオである」
ー 竹澤(活字中毒者計画)
文字起こし
位置 | 内容 |
---|---|
0.0 | 活字中毒者計画の |
4.8 | 竹澤です |
7.3 | 同じく小佐田です |
9.8 | 活字中毒者と読書家っていう人類が存在するじゃないですか |
15.5 | この2つってかなり近しい生物だと思うんですけど |
19.6 | 厳密には分けた方がいいと思うんですよね |
23.9 | かくいう私は読書家というよりはカツリ中読者の類なんですけど |
28.9 | 活字中毒者って文字が読めてれば満足なんですよ |
32.8 | なるほどね |
33.8 | それって商品パッケージの裏に書いてある成分表でもよくて |
38.8 | 新聞のしょうもないコラムでもよくて |
41.8 | なんならSNSに流れてくる |
44.2 | もうほとんど情報の入ってない雑文でも正直言って満足してしまうんですよね |
49.9 | なんというかカツリ中読者にとって現代って宝色の時代というか |
56.6 | まぬけ面で口を開いて待っていれば無限に文字が流れてくる時代なんですよ |
61.8 | そうですね |
63.0 | おそらく我々が歩んできた文明の中で |
66.2 | 今が最も文字っていうコンテンツを簡単かつ平穏に大量に摂取できる時代だと思うんですね |
73.2 | なるほどなるほど街歩いててもいろんな所に文字書いてあるし |
77.1 | スマホを開いたらもうドアーって流れ込んでくるし |
80.5 | いろんな所に文字っていうのは存在してるってことですよね |
83.7 | そうなんですよね |
85.5 | ただ一方でなんというかジャンキーなというか |
89.5 | 果たしてそこに情報量が入ってるのかい?みたいな文字ばかりを最近こう読んでしまっている食べてしまっているような気がするんですよ |
97.8 | ファストフードってことですね |
100.7 | なんというかSNSが登場する以前のインターネットって |
105.4 | 自分で情報を取りに行くっていう感覚がどこかしらにまだあったと思うんですね |
111.9 | それこそインターネットサーフィンなんて言葉もありましたけど |
116.4 | 現代ではとてもじゃないですけど波乗りをやってるなんていうような形ではないですよね |
122.5 | なるほどね |
123.2 | せいぜい現代の我々ってビーチの沖で横になって |
127.3 | ただ口に運ばれてくるだけの情報を咀嚼してるだけのものにすぎないんですよ |
133.1 | なんというかかつてはインターネットの波の中で |
137.3 | 波に乗ってどこか引き締まった肉体をしていたはずが |
141.1 | 気づけばジャンクフード |
143.3 | よくわからない情報ばかりを口に入れて |
145.8 | それを無感度に胃に流し込んで |
148.1 | そのままブクブクと丘で太って |
150.6 | 三段腹を気づいてる |
152.6 | それがなんというか現代の活躍中毒者の姿のような気がしてるんですよ |
157.2 | なるほど |
158.1 | 現代ほとんど咀嚼しなくても食えるコンテンツがあまりにも多いというのも問題だと思っていて |
164.7 | うんうん |
165.8 | なんというかほとんど臨遊食みたいな |
168.7 | 口に入れればほとんど捨てていくような |
171.6 | そんな情報 |
172.8 | あるいはそんな模糸っていうのが大量に氾濫してると思うんですよね |
177.4 | 噛まなくても飲み込めるの多いですよね |
179.7 | まあそれはそれで活躍中毒者としては幸せなことなのかもしれないんですけど |
184.5 | なんというか現代の忙しさにかまてて |
188.2 | どこか漠然とずっと流れてくる文字を胃に流し込むっていう生活をしていたら |
193.3 | 気がつくと文章を咀嚼するっていうことが |
197.0 | いつの間にか難しくなっていくと |
199.5 | ああ |
200.5 | それが正直なところの私の最近なんですよね |
204.4 | うんうん |
206.5 | 改めて出し返った時に |
208.6 | 本を読む |
210.0 | あるいはしっかりとした活字を読むっていう行為 |
214.5 | それってかなり難しい行為で |
217.4 | 同時にとてつもなく楽しい行為だったはずなんですよね |
221.2 | うんうんうん |
222.1 | なんというかその楽しさっていうものに |
224.9 | 今一度立ち返りたいなっていうのが |
227.7 | 今回のちっかけなんですよ |
229.7 | なるほど |
230.9 | もう一つ |
232.7 | この話をする上で |
234.8 | 私ずっといわゆる理系として生きてきて |
238.6 | 高校2年生ぐらいですか |
240.0 | それぐらいに分離選択があって |
242.2 | そこから理系を大学に進学し |
244.8 | 仕事もいわゆる理系の仕事をしてるんですね |
248.4 | ですけど活字中毒者ではずっとあったんですよ |
252.0 | 昔から新聞なんかをずっと読むのが好きでしたし |
255.2 | 小学校の図書館にこもって |
256.8 | 年間300冊とか500冊とかの本を読んでたんですね |
260.1 | うんうん |
261.7 | 一方でこのさっき言ったような時代の中で |
265.2 | 文字を読むっていう行為 |
267.0 | 特にその理系的な文章を読むっていう行為 |
271.0 | それもある種のハードルがある |
273.0 | そんなような気もしてるんですよ |
275.1 | うん |
277.0 | 理系的な文系だったり |
279.3 | もしくは文系的な理系 |
281.7 | 要はどっちつかぬの人たちっていうのが |
285.3 | 意外と世間にはいっぱいいる気がしてるんですよね |
288.0 | うんうん |
289.5 | 例えば経済学っていうジャンル |
292.3 | 大田さん経済専門ですよね一応 |
294.3 | 経済です |
295.3 | 経済だってある種その間というか |
298.8 | 区分が非常に難しい領域だなぁとも抜群と思うんですが |
303.1 | 普通に数学使えますし |
306.1 | 普通に海外とか行ったら理系に分類されるジャンルではありますね |
310.8 | そうですよね |
312.3 | なんかそういった理系と文系っていう |
315.3 | この二分割の間に落ちたボール |
318.4 | ここってすごい面白いものがいっぱいある気がするんですよね |
322.2 | そうだね |
324.1 | 経済学しかり |
325.4 | 例えば自分が今興味を持ってる科学史 |
328.4 | 科学の列地っていうジャンルしかり |
331.4 | そういったところまだ案外アカデミックでは |
334.5 | 掘り切られていないような |
336.0 | もしくは掘ってる人たちがいても |
337.7 | 世には知られていないようなところにあるボール |
340.9 | それって活字中読者にとって |
343.8 | 極上のご馳走がたくさん残ってると思うんですよ |
347.1 | なるほどね |
348.5 | というわけで我々活字中読者計画 |
353.5 | この活字中読者計画では本を読んだり |
356.6 | あるいは論文を引っ張ってきたり |
358.9 | インターネットで知られ物なんかをしたりして |
361.3 | それを喋るっていう言葉を一つコンテンツにできないかな |
364.8 | っていうふうに思ってるんですよ |
367.7 | ということでこれから |
369.0 | 佐々木さんよろしくお願いします |
370.7 | よろしくお願いします |
372.3 | はいでは何かのエピソードでお会いしましょう |
375.6 | お会いしましょう |